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宮崎駿の詩学
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版元:集英社 著:赤坂憲雄 四六判 368ページ 2026年7月刊
――それは、廃墟に生きる者たちへの贈与であり、祈りであった。
宮﨑駿はいかに世界を描いたか。
『未来少年コナン』から『きみたちはどう生きるか』に至るまで、
地・水・火・風・空の五元素から、その豊かさを読み説く。
『ナウシカ考』著者による集大成的宮﨑駿論。
これほど繊細にして、豊饒に、人間とその生きてあり、生かされている世界について、その森羅万象について、透徹したまなざしをもって描かれたことがあっただろうか。むろん、宮﨑駿とそのアニメーション映画に想いを馳せながら、わたしは書きつけている。それは、あきらかに事件であった。
(中略)わたしはただ、この事件に偶然のように立ち会い、それを目撃した同時代に生きる者の一人にすぎない。だから、そこに提示されている大地や水や火や風、そして天空といった世界を構成する元素が精妙に織りなす舞踏か、祝祭にも似た光景に眼を凝らしてみたい、と願う。そうして山川草木のざわめきのなかで、鳥獣虫魚たちが交わしあう生命の祭りの諸相を、宮﨑アニメというテクストを丁寧に読みほどきながら、掘り起こしてみたい。
――本文より
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