-
きもの、どう着てる? 私の「スタイル」探訪記
¥2,200
版元:プレジデント社 著:山内マリコ A5判 176頁 2025年10月刊 着物の季刊誌『七緒(ななお)』の人気連載が、ついに書籍化! スタイルある20人の着物好きに、作家の山内マリコさんがインタビュー。 自らを「着物迷子」と語る山内さんが、それぞれの着方・生き方から 見えてきた「らしい」スタイルについてエッセイで綴ります。 着こなしのスパイスとなる小物紹介や、 お手入れお直しといった着物との付き合い方のヒントも満載。 スタイルを探訪するうちに「着たい」気持ちもムズムズと刺激される。 私らしい着物選びの指針となるような、何度でも立ち帰りたくなる一冊です。
-
最後の山
¥2,420
SOLD OUT
版元:新潮社 著:石川直樹 四六判変型 272ページ 2025年9月刊 23歳でエベレストを登頂して以来20年余。世界で最も高く危険な山々への挑戦はついに「最後の山」シシャパンマへ。人間を拒む「デスゾーン」でぼくが見たのは、偉大で過酷な自然の力と、我々はなぜ山に登るのかという問いへの答えだった──中判カメラを携え、人類の限界を超えようとする仲間たちと共に登った生の軌跡。
-
小説のように家を建てる
¥1,760
SOLD OUT
版元:光文社 著:吉川トリコ 四六判並製 220ページ 2025年10月刊 どこか遠くへ行きたかった。そうして、どういうわけだか、家を建てることになった。 土地を購入して家を建てることは、自分を縫いつけるようなことだと思っていた。今の日本で家を建てることなどリスクでしかないと。 住宅ローンにがんじがらめになり、どこへも行けなくなってしまうくらいなら、一生仮住まいでかまわない。死ぬまで無責任にちゃらんぽらんに自由に生きていたかった。 だから今、こんなことになってしまって驚いている。あの夢見がちなぼんくらがいっぱしの大人になって……。 家を建てるにあたってさまざまな本を読んだが、もう少し情緒的な、心の動きに寄り添ったエッセイのようなものを読んでみたかった。 ならば、自分で書いてみよう。どのような経緯で家を建てることになり、どのような観点で選択を重ね、どのような家を建てたのか。 物件を探しはじめ、新居の引き渡しにいたるまでの大冒険の記録を。
-
駅から徒歩138億年
¥1,980
版元:産業編集センター 著:岡田悠 四六判並製 364ページ 2025年10月刊 ウェブ記事累計1300万PVを超えるライター岡田悠の最新作は、 多摩川を河口から源流まで散歩した道程と思考の記録「川歩記」と、 果てなき好奇心が場所と時間を飛び越えていく不思議でやさしい10編の日常旅エッセイ。 全長138kmの多摩川を少しずつ歩きながら、これまでの旅を思い出す。 古いカーナビの案内で歩いたり、17年前に2秒見えた海を探したり、学生時代に住んでいた寮に泊まったり—— それは、空間の移動と時間の移動を組み合わせることによって生まれる、「自分だけの旅」だった。
-
柚木沙弥郎 旅の手帖 布にめざめたインドの旅
¥3,080
版元:平凡社 著:柚木沙弥郎 B6変形上製 240ページ 2025年10月刊 染色家として大きな転機となったインドの旅。鋭い観察眼と豊かな感性で異国の文化を捉えた旅の記録の第2弾。
-
装いの翼 おしゃれと表現と
¥2,640
版元:岩波書店 著:行司千絵 四六判上製 278頁 2025/09刊 多感な年頃を戦時下に生き、戦後、新たな創造の世界へと羽ばたいた三人の表現者――絵本画家・いわさきちひろ、詩人・茨木のり子、美術作家・岡上淑子。彼女たちは日々の装いを大切にし、暮らしの中でも美を愛おしんだ。袖を通したものに触れ、ゆかりのひとに逢い、時代背景をひもとく。丹念な取材から浮かび上がる、服と人生の物語。
-
コレクターズパレード 100人の収集生活
¥2,200
版元:小鳥書房 編:落合加依子・佐藤友理 B6並製 240頁オールカラー 2025年10月刊 ひとり暮らし100人の生活を綴ったエッセイ集 『ワンルームワンダーランド』に続く待望のシリーズ第2弾! 2歳の男の子から大学生、主婦、会社員、本屋の店主、音楽家、DJ、茶道家、公認会計士、カウンセラーなど、年齢も職業も住む場所もさまざまな100人に「なにか集めているものはありますか?」と尋ねるところからスタート。 「つい集めてしまう」 「なぜか捨てられない」 「自然と集まっていた」 と、それぞれが好きなものをささやかに集めて暮らす、収集生活の楽しさや苦悩。 人知れず集めたコレクションと、それが置かれた部屋の写真をエッセイとともに収録しました。 ページをめくるたびにコレクションたちが次々と姿を現し、個性を纏って歩みを進めていく。 色も形も背景も異なるものたちが連なってゆく光景は、まるでパレードのよう。 「捨てられなくて溜まっていくもの」から「夢を引き継ぐもの」まで、 100人の暮らしに散りばめられた小さな「心のときめき」が、このパレードを彩ります。 「なんかいい」と感じるものたちによって、日々がちょっと豊かになる。 本書は、誰かの瞳を輝かせるものや、誰にも気づかれない日常の断片をすくいあげるコレクションを通して、“好き”に触れるよろこびと、自分を大切に思う感覚を呼び覚まします。 あなたのそばにある、「なんでもないけど、なんでもなくない」ものたち。 その存在もまた、ひそやかなコレクションなのかもしれません。
-
海のまちに暮らす
¥2,200
版元:真鶴出版 著:のもとしゅうへい B6並製 140ページ 2025年7月刊 イラスト、デザイン、詩、小説をはじめ、最近では漫画まで。 ときには自身で製本し、出版、営業までをも行う弱冠25歳の作家・のもとしゅうへい。 コロナ禍であった2022年、のもとくんは大学を休学し、東京を離れて真鶴に移り住み、町の図書館でバイトし、真鶴出版でインターンをし、畑を耕しながら制作活動を行っていました。 都市を離れ、真鶴という港町で、土を触りながら感じた、日々の些細な生活の記録がさまざまな視点から描かれています。 第2版は、初版のその後の暮らしを描いたエッセイ三編を追加。 真鶴から鎌倉へと拠点を移した、今現在の暮らしから言葉が掬い取られています。 表紙の紙やインクの種類、表紙のイラストまで(!)も変化を加えています。 今後、増刷の度に今の暮らしの記録が継ぎ足されていく、「秘伝のタレ」形式のこれまでにない本です。 それぞれのエッセイには、描き下ろしの4コマ漫画や挿絵が付いています。 装丁ものもとくん自身によるもの。 誰しもの生活を、やさしく肯定してくれるような一冊です。
-
光る夏 旅をしても僕はそのまま
¥1,980
版元:晶文社 著:鳥羽和久 四六判並製 264ページ 2025年8月刊 「旅とは、別の生に入っていく経験である。その土地の匂い、身体、空気、時間、言葉の訛り、まなざし、無関係な音に巻き込まれ、自らが形を失い、ひとつの地図になるような運動である。でっち上げられた死んだ関係性ではなく、生きたままそれらと交わりたいと思った」 ジャワ島、ハバナ、スリランカ、メキシコ、アッシジ、ドーヴァー、クレタ島……世界の旅先で出会った、曰く言い難い体験の数々。世界のどこに行っても自己変革が起こるわけではなく、それで人生が変わるわけでもない。それでも、旅はいつまでも面白い。晶文社スクラップブックの人気連載を全面改稿し、さらに書き下ろしを加えた、まったくあたらしい紀行文学。 "民族、宗教、言語、感覚、制度──こうした要素が異種混交的に存在する土地が好きで、そこで自分の思考が地滑りを起こすこと、「何か」を見極めるのではなく、「いったい何が起きているのか」という出来事に巻き込まれること。そういったものを求めて旅を続けてきたと思う。"(あとがきより)
-
島まみれ帳
¥1,870
SOLD OUT
版元:ブロンズ新社 著:ミロコマチコ 224P 148×210mm並製 2025年7月刊 絵本作家で画家のミロコマチコが、奄美大島にとっぷりつかった濃厚な時間と、愛猫との暮らしをエッセイ・イラスト・写真で綴った、読みごたえたっぷりの一冊。 4ひきのねこたちとの奄美大島への移住、家づくりや巨大台風、夜中までつづく島のお祭り、島の子どもたちとのワークショップ、メキシコでの展覧会など...ブロンズ新社のWEB連載「ミロコあたり」が書籍になりました。
-
旅の記憶 おいしいもの、美しいもの、大切なものに出会いに
¥1,980
SOLD OUT
版元:講談社 著:有元葉子 A5判並製 200ページ 2025年8月刊 「違う生き方もあるかもしれない。そんな気持ちにさせてくれる旅が好きです」 ・秋のパリ、初めてのひとり旅 ・「世界一おいしい!」ケイパーの島へ ・バインセオの皮の秘密と唐辛子塩で食べるパパイヤ ・タイルとコルクと哀愁の街、リスボン ・オリーブの木材を求めて、ひとりカラブリアへ ・イギリスで知った本物のパンの香り ほか ベトナムにイタリアに、有元葉子さんが語る”おいしい話”に触発されて旅に出たという人は数多くいるのではないでしょうか。実は「私の仕事人生、旅人生がスタートしたのは50代からでした」と有元さん自身は語ります。 子育てが落ち着いてきて、旅に出るのは今だと出かけた秋のパリ。家を持つまでにいたったイタリアで一枚ずつ集めてきたヴィンテージのリネン。本当にいいものづくりとは何かを問いかけてくるブルネロクチネリのブラウス。ロンドン郊外で出会った、挽きたての小麦粉で作られたパンの香り。じゃがいもとケールで作るポルトガル名物のスープ「カルト・ヴェルデ」は日本でも…… 世界中を巡った旅の記憶からは、「どうしたら自分を使い切れるかをいつも考えている」と語る有元葉子さんの人生観が垣間見えます。これから先、何を大切にして、何を楽しみとして生きていくか。ヒントに溢れたエールのような1冊になりました。
-
世界自炊紀行
¥2,750
版元:晶文社 著:山口祐加 四六判並製 568頁 2025年8月刊 【世界には、今晩の献立を考えない人たちがいる】 自炊料理家の著者の元に寄せられる「献立作りが苦痛」「いつも同じ料理ばかりでマンネリに」「スーパーで途方にくれる」 という自炊に悩める人々の声。これって日本だけ?「世界の自炊」はどうなっているんだろう?と思った著者は飛行機に飛び乗っていた――。 2024年の間に全世界12か国、38家庭を取材。それぞれ各国から2家庭を厳選し、合計24組の自炊事情を12種の自炊レシピと共に紹介する。同時代を生きる人々、それぞれの「自炊する意味」とは。
-
高松ZINE わたしの愛する街、高松をご案内。
¥1,000
著:ツジアスカ 210mm × 148mm 36ページ 2025年8月刊 お店の方々に取材し、わたしのエッセイと掛け合わせてZINEにさせていただきました。 わたしのだいすきなここ、香川県高松市のお気に入りをぎゅーっと!詰め込んだ高松ZINE。ついに完成しました。 取材協力いただいたお店は13件! お店の方々に取材し、わたしのエッセイと掛け合わせてZINEにさせていただきました。 他にもわたしの高松への想いや、SNAP特集。高松マップに喫煙所マップまで!?なわたしのお気に入りが詰まったZINEです。
-
いとなみ vol.1
¥1,300
版元:しょうどしま民俗座談会 166mm × 210mm 28ページ 2025年8月刊 少し前まであたりまえにあったけれど、 今は見ることができない島の暮らしの風景。 かつての暮らしをよく知る人たちから話を聞きました。 明治にできた石工の集落。 暮らしとともにあった炭鉱の思い出。 瀬戸内の風景を撮り続けた写真家。 小豆島で暮らし、島の民俗に関心がある7人がゆるりと集まり、それぞれが聞いた昔話などを持ち寄る座談会からはじまったグループ「しょうどしま民俗座談会」が、島の少し前まで当たり前にあった暮らしを記録する一冊です。
-
文化財に泊まる。
¥1,980
版元:エクスナレッジ 著:偏愛はな子 四六並製 156ページ 2025/04/23刊 週末をちょっと特別にする 美しい宿、おいしい旅 名建築のなかには 宿泊できる・食事ができる文化財の建物もあることをご存じですか? 由緒正しき温泉宿に日本建築史に残るクラシックホテル、 昭和レトロな元商店から明治期の学生を支えた元下宿屋の旅館まで、 その個性はじつに豊かで 訪れる人の好奇心を満たしてくれます。 本書は、国指定・重要文化財を含むそんな宿泊施設をご紹介。 どの施設も一度訪れたら忘れがたく、 何度訪れても新たな発見があるのが魅力です。 文化財のまちあるきマップと 知っていると建築がぐんと面白くなる「文化財の宿を読み解くキーワード」も必見! 唯一無二の宿体験で、ワンランク上の旅をお楽しみください。
-
わたしの上海遊記 揚子江のほとりで本を読む
¥2,750
版元:紀伊國屋書店 著:夏申 A5判並製 452p 2025年6月刊 中国でもっともらしく語られる日本人論にも、 また日本でもてはやされる中国人論にも、 違和感ばかりを覚えてしまう―― 上海の大学で日本文学と日本文化を教える“外教″である著者が、コロナ禍の上海で数多の本を読みながら、「上海について、上海を通して、上海をきっかけにして」縦横無尽にめぐらした思考の軌跡。 1 図書館の工房 2 本のために読者を、読者のために本を 3 「礼儀」が田舎にやって来た 4 あの日あの時サンパウロで 5 偉大さへの自信は火薬とともに 6 ディープなキッスには批評が宿る 7 マラドーナの横にフランチェスコリがいたのなら 8 ゴールキーパーだった詩人の「きらめくような幸運」 9 暴君と独裁君主 10 信じる前に考えるようになった 11 洗濯物は何を語るか 12 紅い遺伝子 13 すべての作家は「幹部」である 14 「存在」と「生命」の間で 15 “病衣”を着て“病友”に囲まれて 16 ?屁股、泡屁股(カオピーグー、パオピーグー) 17 「一帯一路」と麦わら帽子 18 十月、いまだ実現されていない世紀 19 ごま味噌腸粉と広東オペラ 20 向前一小歩、文明一大歩 21 風と波と上海と 22 もうひとつのオン・ザ・ロード 23 紅いピラミッド
-
ここは安心安全な場所
¥1,650
発行・著:植本一子 寄稿 徳吉英一郎 168ページ B6変形 2025年6月14日刊 あなたとわたしの現在地をみつめる 植本一子のエッセイシリーズ (わたしの現在地) 早くも第2段の登場です 今回のテーマはここ数年通っている遠野のとある場所と馬についてです。 ふいに出会えた場所、人、そして馬たちが、わたしのその後の人生を変え、そして支えることとなりました。本には8遍のエッセイと、詩を1つ書きました。 さらにこのエッセイ集の主要人物であるとくさんこと徳吉英一郎さんに寄稿文をお願いしました。 「自分自身で生きる」とは、どういうことだろう。 馬たちと過ごす静かな時間のなかで、わたしは少しずつ自分を取り戻していった。 葛藤を抱えながら生きてきた心と、変わっていく内面を見つめた、小さな旅の記録。 偶然のように現れた、ギフトのような人や場所。この出会いがあったからこそ、わたしはひとりで歩き出す準備が整ったのだと思う。(本文より)
-
【サイン本】ずっとあった店 スナック屋台おふくろ編
¥1,320
SOLD OUT
版元:ことさら出版 著:スズキナオ フルカラー単行本 B6判並製 66ページ 2025年5月23日刊 ことさら出版とスズキナオさんは、昨年から『ずっとあった店』という書名で刊行予定の単行本の制作を進めています。『ずっとあった店 スナック屋台おふくろ編』は、その『ずっとあった店』のフルカラー分冊版で、2024年11月30日に閉店した高知県高知市の屋台「スナック屋台おふくろ」をスズキさんが取材した2日間の記録です。ZINE・同人誌的な体裁のページ数の少ない本となりますので、よろしければ下の「版元より」や試し読みをご確認の上、ご購入やお取引を検討いただければ幸いです。
-
<ていねいな暮らし>の系譜 花森安治とあこがれの社会史
¥2,970
版元:創元社 著:佐藤八寿子 四六判並製 288頁 2025/05/15刊 「モノ」から「モノ・ガタリ」へ 羨望と同時に嫉妬をもかきたてる〈ていねいな暮らし〉は、現代日本特有の文化なのだろうか。 花森安治の足跡から中華圏における流行まで、連綿と続く〈暮らし〉へのあこがれの社会史を追う。 *** 〔…〕本書を準備している中で、この三つの椅子の偶然に出会ったとき、あらためて『暮しの手帖』巻頭に毎号掲げられている「これは あなたの手帖です」というメッセージを思い出さないわけにはいかなかった。 すぐには役に立たないように見えても やがて こころの底ふかく沈んで いつか あなたの暮し方を変えてしまう という花森の言葉が、期せずして筆者自身の〈暮らし〉の中で予言として成就していたことになる。ほらね、と言わんばかりの花森の得意気な表情が脳裏に浮かぶ。 数十年前に記事を読んだ記憶も、椅子の名もメーカー名も産地も、新しく椅子を購入するときの筆者の念頭にはなかった。にもかかわらず、それを選んだ。つまり『暮しの手帖』が筆者の「こころの底ふかく沈」めていたものは、モノとしてのその椅子ではなく、そのモノの魅力について熱く語る花森の「モノ・ガタリ」だったと言える。形あるモノは滅びるが「こころの底」にしみこんだ「モノ・ガタリ」が消えることはない。 (筆者「あとがき」より)
-
移動と階級
¥1,100
版元:講談社 著:伊藤将人 新書版 272ページ 2025年05月22日刊 この世界には「移動できる人」と「移動できない人」がいる。 日本人は移動しなくなったのか? 人生は移動距離で決まるのか? なぜ「移動格差」が生まれているのか? 通勤・通学、買い物、旅行、引っ越し、観光、移民・難民、気候危機…… 日常生活から地球規模の大問題まで、移動から見えてくる〈分断・格差・不平等〉 独自調査データと豊富な研究蓄積から「移動階級社会」の実態に迫る!
-
愛しのボロ 直し、生かし、使いつなぐ21人の暮らしもの
¥2,200
版元:エクスナレッジ 著:おおいしれいこ・大沼ショージ 208ページ A5判 2025/5/1刊 つまるところ、暮らしも人生も、オリジナルがいちばん。 繕う人たちが、愛しまれたボロたちが、そう教えてくれる。 ――――北川史織 『暮しの手帖』前編集長(帯文より) 古びても大事に使っているもの。 直しながら使っているもの。 使い込んでも捨てずになにかに活かしているもの。 そんな家具や日用品、雑貨たちを 「愛しのボロ」と名付けました。 この本では、ものを愛する21人が大切にしている「愛しのボロ」と、 それにまつわる情景、受け継ぐ記憶、暮らしのなかの物語をご紹介しています。 一般的な価値観にとらわれず、自分だけのボロを慈しむ暮らしの在り方からは、 きっとこれからの暮らし方、人生観のヒントが見つかるはずです。
-
巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある
¥1,760
版元:幻冬舎 著:古賀及子 四六判並製 218P 2025.04.16刊 ノスタルジーと、可笑しみと。 池袋、飯能、日本橋、所沢、諏訪、田園調布、高知、恐山、湯河原……。 自分の中の記憶を、街単位で遡る。そこから掘り起こされる、懐かしいだけでは片付かない、景色と感情。 気鋭のエッセイスト、最新書き下ろし。 『好きな食べ物がみつからない』が話題の、最注目のエッセイスト・古賀及子最新書き下ろしエッセイ。 幼い頃からの「土地と思い出」を辿ってみたら、土地土地、時代時代で、切ない! でもなんだか可笑しいエピソードが横溢! 【目次より】 下丸子、二分間、知らない人を大声でほめてけなす 日本橋、来年も買ってやるからな 元加治、真昼の暴走族 所沢店、売れ!私たちの福袋 田無、夏、恋人の家でひとりでエヴァンゲリオンを観た 諏訪、祖父と間欠泉 田園調布、知らない人の家でまずい水を飲む 恐山、会えないイタコと工藤パン 小岩、知らない街が、どんどん私の街になる 盛岡、北上川を走って越えて、母と私とソフトクリーム 曙橋、看護師の格好で登った木をさがす 大森、もう会うこともないだろうけどさ 他
-
生活は物語である 雑誌「クウネル」を振り返る
¥2,200
SOLD OUT
版元:BOOKNERD 著:木村衣有子 四六判変型(188×115) 並製 160頁 2025年4月刊 上京して半年も経たない2002年春、クウネルの表紙には大きく「こ こから始まる私の生活。」との文言が記されていた。それよりも小さ く、誌名の上にちょこんと配置されており、以後、76号までずうっと掲 げられるキャッチフレーズ「ストーリーのあるモノと暮らし」よりも、そ のときの私には、響いた。 「都市における革新性に対して再発見されたローカルにおける保守性 の新しさ」と、ツバメ田中さんは口早に言い「宛先がわからない雑誌 だったからこそ、僕のような本来手に取らないはずの存在にまで届いた んですよね」と続けた。それから少しだけ間を置いて、こう言い直した。 「僕にとって初期クウネルは、年代、世代、性別を越えた空き地に突 如として現れた小さくて感じのいい家のようだったんです」 (本文より) さよなら、雑誌文化。 ハロー、SNS。 レシピ本。住居。生活。食。モノとの距離。スローライフ。ていねいなくらし。家 事。フェミニズム。ジェンダー。読んでいた人たちの、生き方の変遷。平成から令和へ。 文筆家・木村衣有子がひとつの時代の分水嶺を、雑誌『クウネル』とともに総括する。 文化論のようでいて、極私的な手触りの、ファンタジーと現実を行き来するクウネルと雑誌文化への濃厚なオマージュ。
-
手仕事というもくろみ 暮らしを編み直す
¥2,200
版元:ブルーブラックカンパニー 著:吉田慎司 四六判並製 256p 2025年04月刊 《伝統的な箒づくりを通じて世界との多様な接点を見いだし、生きることの手ざわりを現代社会に回復しようと試みる、注目のつくり手の論考》 かつて日々のくらしに欠かせなかった箒は、電気掃除機の普及とともに需要が低迷し、全国各地の産地は壊滅状態に陥った。ところが近年、電気に頼りすぎないライフスタイルを志向する人、地域の伝統文化や地場産業に価値を見出す人が徐々に増え、職人が手編みした昔ながらの箒への関心が高まりつつある。 なかでも、神奈川県北部の愛川町では、一度途絶えた旧中津村の箒づくりを生業として復活させる取り組みが進む。細やかで繊細なつくりとクリエイティブな意匠を施した中津箒は限りなく工芸的で、「荒物」と呼ばれていた従来の箒とは一線を画すものとして注目されている。 再興の立役者として活躍する著者は、つくり手として伝統を受け継ぎつつ「美しいもの」を人に手渡すことで、大量生産・大量消費に基づく現代の暮らしと社会のありようを問い続けている。初の著作となる本書は、美大の彫刻科に入学してから箒のつくり手となるまでの道のりや、日々のものづくりと先達からの学びを通じて編み出された民藝論や工芸論、また移住先の北海道・小樽でのDIYによる住まいづくりや不耕起栽培による畑仕事、夫婦で営む箒のアトリエと書店・カフェの複合ショップの話など、「ライフスタイルも含めて箒の表現」と考える著者の生き方と暮らしぶりをまとめた一冊となった。 【本書より】 道具は文化や歴史も背負っている。それらを理解し、解釈するには知識やリテラシーが必要なので、使う人々にも自然とそれらを求め、深める機能もあるように思う。歴史を知った上で鑑賞や批評ができる人は、理性と感性を持って物事を判断できるだろうし、究極的には世界にはびこる分断をも解消できると思う。自分自身でさえ、そんな万能なものがあるとは信じがたいところもあるのだけれど、それでも本気で信じている。だからこそ、工芸に夢を見ている。そして、手仕事に何ができるのか、何をしてきたのか、どこに向かっていくものなのか、ということをずっと考えてきた。(第3章「手仕事の見取図を描く」より)
