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青葉市子 十五周年
¥2,000
版元:阿檀書房 著:橋本倫史 写真:野田祐一郎 B6サイズ 158ページ 2025年8月刊 活動15周年を記念し、2025年1月に京都と東京で開催されたコンサートの密着ドキュメント。 舞台裏や各公演のレポート、公演直後のインタビューまでを取材した記念本です。
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南海 第6号 特集:映画と、わたしの心が還る場所 『キムズビデオ』とVHSのゆくえ
¥1,500
A5変型判(203 × 119 mm)/並製/128ページ 2025年8月刊行 キムズ・ビデオはかつてニューヨークにあった伝説のレンタルビデオ店で、 その膨大なレアビデオ・コレクションのゆくえを追ったのが、映画『キムズビデオ』です。 フィジカルメディアや映画保存についての示唆に富んだ、感動的な内容となっております。 【寄稿】 柳下毅一郎(映画評論家) 福井健策(弁護士/ニューヨーク州弁護士) 石原香絵(NPO法人映画保存協会代表) Murderous Ink(映画研究家) 【インタビュー】 アシュレイ・セイビン、デイヴィッド・レッドモン(『キムズビデオ』監督) 【フォトギャラリー】 キムズ・ビデオのコレクションから 『キムズビデオ』をコレクションする――本篇登場作品のVHS 召喚された“映画の亡霊”たち 【記事】 『キムズビデオ』に登場する映画作品ガイド アートと犯罪のニューヨーク映画 巧みに引用される貴重な映像作品群 映画人としてのキム・ヨンマン ほか
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ドキュメンタリーで知るせかい
¥3,080
版元:リトルモア 著:宇多丸、伴野智 四六判並製 432ページ 2025年08月20日刊 ライムスター宇多丸の映画本、 今回のテーマは「ドキュメンタリー」! 世界の時事に強くなれる ドキュメンタリー作品31本を語り尽くす! ガザの虐殺、クルド人弾圧、SDGsの現実、中国の急成長と葛藤、難民増加…… 目にし、耳にしながらも、「情報」として聞き流してしまいがちな日々のニュース。 優れたドキュメンタリーには、それらのニュースを立体的な「生身の声」として実感させる力がある。 他人事だと思っていた社会問題が、身近な、血の通った「自分事」に思えてくる。 「知る義務」がある。すでに我々は「当事者」だ。
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SPECTATOR 54 パンクの正体
¥1,320
版元:エディトリアル・デパートメント B5変型 160頁 2025年8月刊 1970年代中頃にパンク・ロックが大流行した当時のイギリスの社会状況は、現在の日本とよく似ている。 原油価格の高騰、極端なインフレ、上昇する失業率、上流階級への不満——そうした社会に対する鬱憤が爆発し、若者による文化革命が起こった。 パンクとは何か? どのようにして生まれ、社会をどう変えていったのか? 関係者への取材と文献調査を通じて、その正体を明らかにする。
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TOKYO JAZZ JOINTS 消えゆく文化遺産 ジャズ喫茶を巡る
¥4,180
版元:青幻舎 著:フィリップ・アーニール B5変並製 176頁 2025年8月刊 日本独特の文化地点 「ジャズ喫茶」 を北アイルランドの写真家が記録した写真集。 北アイルランド出身の写真家フィリップ・アーニールによるプロジェクト「Tokyo Jazz Joints」。 店という意味を表すスラングの「Joint」をプロジェクト名に入れたこの活動は、東京からはじまり北海道から沖縄までさまざまな土地を訪れた、愛すべきジャズ喫茶、ジャズバーの記録である。訪れた先には、岩手のBASIEや京都のjazz spot YAMATOYA、東京のジャズ喫茶 いーぐる、直立猿人、そして神奈川のダウンビートなどの名店も。 ジャズ好きが耳を傾け、時にその愛を語らうこの空間は、日本特有の文化であり、アーニールは日本で暮らしていくなかでその興味深さに魅せられてきた。 そして2015年、友人であり協力者のアメリカ人放送記者、ジェームス・キャッチポールと時代とともに次々に姿を消してゆくこの市井の文化的遺産を撮影するプロジェクトを始動した。 2023年にドイツの出版社から刊行し、世界中の読者を魅了した本作。日本語版オリジナルの仕様で、待望の刊行! コーヒー一杯のお金があれば高級オーディオで聞き放題、日本ならではのジャズ喫茶は素朴に贅沢なもの。 その文化が衰退する今こそ記録することに大きな意義があると思います。 ——ピーター・バラカン フィリップ・アーニール(Philip Arneill) ベルファスト生まれのドキュメンタリー写真家兼ライター。ロンドン芸術大学でフォトジャーナリズムとドキュメンタリー写真の修士号を取得している。数々のメディアで作品を発表、世界各地でグループ展や個展を開催。現在、アルスター大学でAHRC Northern Bridgeの博士課程に在籍。
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生活と音楽 三田村管打団?「旅行/キネンジロー」
¥3,630
版元:和久田書房 著:三田村管打団? 193mm×193mm/上製 64頁 2025年8月20日刊 管楽器や太鼓を携えて、商店街、船上、団地、森の中……どんな場所にも現れどんな状況でも演奏する、ライブごとに参加人数も変動するメンバーたち。原田郁子(クラムボン)や二階堂和美など多くのミュージシャンにも愛される、謎多き大所帯ブラスバンド「三田村管打団?」。他に類を見ないその活動から浮かび上がる、生活に根ざした音楽の魅力とは。日々の暮らしと音楽の幸福な関係を紐解き映し出す1冊です。 本書は、小田晶房さん、輪島裕介さん、吉本秀純さん、安田謙一さんによる寄稿、そして三田村管打団?森本アリさんのインタビュー等で構成されるほか、三田村管打団?結成23年目にして初のアナログ・レコードつきの書籍です。レコードは彼らの代表曲である「旅行」「キネンジロー」の2曲を収録しています。 【目次】 レコーディング・データ/録音メンバー 「小さな社会と移り変わる人生」 小田晶房 「仮面ライダー1号型のローカルなブラスバンド」 輪島裕介 「他に類を見ない、壮大な音楽地図」 吉本秀純 「ゲーム・ボーイのアート・スピリット」 安田謙一 MITAMURA KANDADAN? IN PICTURES 「アバウト・ア・三田村管打団?」森本アリ インタビュー メンバー名鑑
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ヒップホップ経営学 お金儲けのことはラッパーに訊け
¥3,080
版元:DU BOOKS 著:ネルス・アビー 四六判並製 512ページ 2025年8月刊 どん底から億万長者にのぼりつめたラッパーの 仰天サクセスストーリーに学ぶメイクマネー虎の巻! ◆人種差別や貧困などの逆境をはねのけて巨万の富を築いたラッパーおよびヒップホップ業界人を分析し、ビジネスで成功するための知恵を学べる一冊。 ◆起業から資金調達、市場参入、ブランディング、プロモーション、人材管理、イノベーション、財務と法務、多角化まで、製品ライフサイクルに沿った章立てで順を追ってビジネスの基本を楽しく知れる。 ◆登場するヒップホップ業界人: ジェイ・Z、ドクター・ドレー、カニエ・ウェスト、ドレイク、シュグ・ナイト、リアーナ ほか多数 ◆翻訳はピケティ『資本とイデオロギー』(みすず書房) ほかでお馴染みの山形浩生。
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フォーク・ミュージック ボブ・ディラン、七つの歌でたどるバイオグラフィー
¥3,850
版元:Pヴァイン 著:グリール・マーカス 訳:坂本麻里子 四六判並製 368頁 2025年7月刊 ロック・ジャーナリズムの巨匠によるディラン研究の集大成。 ディランの創造的・文化的発展の全体像、七つの楽曲を軸にディランの軌跡を語りつつ、アメリカという国とその歌の歴史の省察を織り込んだ、濃密かつ豊穣な書物。 ディランが自らの楽曲を書きはじめたとき、そこに新たな命を吹き込んだ伝承歌の系譜も本書のなかで生き生きと甦る。 ディランの楽曲について語るとき、どうしても言葉が反復的になりがちだが、著者は新鮮な視点を提示し、ディランの音楽の源流に関する深甚な知識を押しつけがましさもなく披露する。 これは単なるディランの伝記ではない。ディランが自身の歌に新たな命を吹き込んだ、アメリカのフォーク・ソングの豊かな歴史そのものである。 たとえば、“風に吹かれて” は、ディランが21歳のときに書いた曲だが、じつは “No More Auction Block(もう競売台などごめんだ)” という南北戦争時代の自由の歌がその根幹にあると、著者は語る―― 過去と現在を往復しながら展開する本書の、最後の一文を読んだときには、読者は少なからず、思いも寄らなかった何かを思うだろう。 表紙および挿絵を手がけたマックス・クラークのヴィジュアルも、マーカスの、そしてディランの言葉と絶妙な呼応を見せている。さあ、2022年の刊行当時、多くのメディアから絶賛された名著の日本版をどうぞ。
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ミュージックシティで暮らそう 音楽エコシステムと新たな都市政策
¥3,080
版元:黒鳥社 著:シェイン・シャピロ 訳:エヴァンジェリノス紋子 B6判 342ページ 2025年7月刊 音楽は都市のインフラだ! ライブハウスが減っていくのは「文化の問題」ではなく「都市政策の問題」かもしれない――。本書は、音楽を“社会のインフラ”ととらえ、まちづくりの戦略に音楽を取り入れる方法を説いた、新しい都市論です。 音楽や文化政策について都市と協働する英国のコンサルタント会社Sound Diplomacyの創業者が、ロンドン、アデレード、シドニー、オースティン、マディソン、ハンツヴィルなど、世界各都市と実際に取り組んできた政策やプロジェクトを紹介しながら、都市に音楽が根づくための条件をひもときます。 パンデミック以降、音楽業界が直面する困難を越えて、教育・観光・福祉・ジェンダー平等といった分野にも横断的に音楽が貢献できることを証明する、希望と戦略の書。 自治体職員、デベロッパー、都市プランナー、コミュニティデザイナー等々、町づくりに関わる人は全員必読です。
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りんどう 第2号 特集:字幕→越境
¥2,500
発行:らんだん・そさえて A5並製 140ページ 2025年5月刊 りんどう第1号『まるごと水木洋子』に続き、今回も上映企画とリンクしたzineを発行。 映画好きならきっとスクリーンで名前を見たことがある字幕翻訳者たちのエッセイと5問の共通アンケート、字幕現場をよく知るレジェンドたちへのインタビュー、字幕の歴史や技術を知れるコーナーや関連書籍の紹介コーナーなどなど、多角的に字幕製作の今昔を学べます。 また、『アイズ・ワイド・シャット』や『ロッキー』、『ベルリン・天使の詩』といった名作タイトルがポンポン飛び出すので映画鑑賞欲も掻き立てられること間違いなし! 字幕の道を志すひとにも、洋邦問わずただ映画を愛するひとにも、是非気負わず読んでいただきたいです。 ◎今回のゲストと主な代表作(敬称略) 菊地浩司(『ゴッド・ファーザー』シリーズ、『エスケープ・フロム・L.A.』) 古田由紀子(『マレフィセント』『コーダ あいのうた』) 石田泰子(『マンマ・ミーア!』シリーズ、『アステロイド・シティ」) 岡田壯平(『許されざる者』『ショーシャンクの空に』) 伊原奈津子(『きみに読む物語』『ヴァチカンのエクソシスト』) 松岡葉子(『ポンヌフの恋人』『奇跡の海』) 島内哲朗(『あのコはだぁれ?』『ほかげ』『国宝』) ドン・ブラウン(『君たちはどう生きるか』『クラウド Cloud』) 髙内朝子(「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」『キャプテン・マーベル』) 横井和子(『最高の花婿』シリーズ、『燃ゆる女の肖像』) 藤井美佳(『バーフ・バリ』シリーズ、『RRR』) 星野智幸(作家) …『俺俺』『焔』『植物忌』『ひとでなし』など。字幕翻訳者としての代表作に『エナモラーダ』など。 ■イラスト・ゲスト参加 根矢涼香(俳優・アーティスト) …Netflixドラマ『極悪女王』(総監督:白石和彌)、『早乙女カナコの場合は』(矢崎仁司監督作品)など。
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りんどう 第1号 特集:まるごと水木洋子
¥1,500
発行:らんだん・そさえて A5並製 62ページ 2024年8月10日刊 豪華ゲスト執筆陣の寄稿とともに、脚本家・水木洋子のフィルモグラフィを見渡せる一冊ができあがりました。 また、市川市文学ミュージアムの全面協力により、市川市における水木洋子コレクションの保存状況や水木邸のルポルタージュも実現。 水木洋子を知りたい方にはぜお手にとっていただきたい一冊です。 ・水木洋子略歴 ・強さと清々しさと/坂口理子(脚本家) ・故郷なき者たちのために─水木洋子脚本・今井正監督作品における若者/大久保清朗(山形県立大学准教授) ・食い気の問題─『驟雨』はいかにして翻案されたか /鷲谷花(大阪国際児童文学復興財団特別専門員) ・『夜間中学』の覚書/荒木裕子(らんたん・そさえて代表) ★水木洋子の映画全作品紹介 ★今井正によるリメイク作品、テレビドラマ・ラジオドラマの一部紹介 ★一問一答 市川市文学ミュージアムとらんたん・そさえて ★そのひとの家/荒木裕子 ★編集部アンケート ★編集後記
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ユリイカ 2025年7月 成瀬巳喜男
¥1,980
版元:青土社 A5並製 240ページ 2025年6月26日 生誕120年 成瀬巳喜男は日本映画を戦前から戦後に橋渡しした作家である。それは松竹からP.C.L.、そして東宝と渡り歩いた職人的なキャリアによるものではなく、あるいは起用された俳優たちの輝かしいばかりの顔ぶれによるものでもない、いわばそれぞれの点と成瀬巳喜男の距離がつなぎとめるもののありかたである。成瀬巳喜男を観ることが映画の現在地にとっていかに喫緊の課題であるのか、生誕120年を機に振り返ってみるに如くはない。批評による誌上レトロスペクティブ。 特集*成瀬巳喜男――『めし』『浮雲』『流れる』…生誕一二〇年 ❖対談採録 静かな人 / 岡田茉莉子 蓮實重彦 ❖成瀬巳喜男再見 成瀬巳喜男のスタイルの発展とその核――実験性・日常性・職人気質を中心に / スザンネ・シェアマン 禁じられたショット――成瀬巳喜男との隔てられた距離 / 筒井武文 『浮雲』をなかったことにせずに、いかにして成瀬巳喜男を語るか――港のシーンにおける奇妙なデクパージュと俯瞰のイメージをめぐるささやかな考察 / 大久保清朗 成瀬巳喜男と一九六〇年代――クロースアップとメロドラマ女優 / 北村匡平 ❖映画の交情 肉体の軋――成瀬巳喜男監督『山の音』(一九五四年)における戦後的なるもの / 紙屋牧子 映画のからだと語り――『あらくれ』試論 / 木下千花 別れる映画、出会う映画――成瀬巳喜男と千葉泰樹 / 鷲谷花 ふくらまない男たちと、湿った記憶のあいだで――成瀬巳喜男作品を「誤読」する / 久保豊 戦前の成瀬巳喜男と構築された女性観客 / 内山翔太 ❖邂逅と試論 成瀬巳喜男と水木洋子 / 荒木裕子 記録映画『成瀬巳喜男 記憶の現場』 / 石田朝也 ❖技芸としての映画 軟調のコントラスト――成瀬巳喜男と陰翳の美学 / 宮尾大輔 成瀬巳喜男の初期トーキーの音楽を聴く / 柴田康太郎 お妻の視線――映画『桃中軒雲右衛門』(一九三六年)試論 / 羽鳥隆英 ひとすじの道といろいろなもの――成瀬巳喜男の芸道物 / 藤田奈比古 ❖外部に向かって 安二郎と巳喜男の車掌さんたち / マチュー・カペル 成瀬巳喜男の「日本的なもの」 / 具慧原 P.C.L.映画時代の成瀬巳喜男 / 佐藤利明 無の空間のきらめき――成瀬巳喜男と吉田喜重 / 高部遼 ❖来るべき成瀬巳喜男 成瀬巳喜男主要監督作品解題 / 川原琉暉 ❖忘れられぬ人々*45 故旧哀傷・林義郎・林章 / 中村稔 ❖詩 帰る / 雪柳あうこ ❖今月の作品 鈴野蜜夏・三好由美子・ながさきふみ・梅津郁子・牧村裕 / 選=井坂洋子 ❖われ発見せり ストリップ研究者は語ることができるか / 泉沙織 表紙・目次・扉=北岡誠吾 表紙写真=朝日新聞社/一九六一年六月二八日、東京・世田谷区成城町の自宅で
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戦前音楽探訪
¥2,200
版元:ミュージックマガジン 著:寺尾紗穂 四六判並製 288ページ 2025年6月刊 寺尾紗穂が日本の戦前音楽に分け入り、その豊潤な物語を浮き彫りにする── 独自の視座で社会と対峙し、多方面へ活躍を広げているシンガー・ソングライター/文筆家の寺尾紗穂が、知られざる民謡、わらべうた、流行曲などの日本の戦前音楽に分け入り、歴史的視点を交え、作詞/作曲家の人生まで掘り下げながら、その豊潤な物語を浮き彫りにする。著者ならではの深い洞察力と文才が冴えわたる、必読の音楽エッセイ集。書籍化を望む声を多数いただいていたミュージック・マガジンの人気連載(2019~2024年)が、書き下ろしを加えて一冊にまとまりました。日本の歌謡曲/音楽史に興味のある方すべてにおすすめします。
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1994-2024 ミルクマン斉藤レトロスペクティブ 京阪神エルマガジン社の映画評論集
¥3,199
版元:京阪神エルマガジン社 著:ミルクマン斉藤 四六判並製 600頁 2025年5月刊 2024年1月に逝去した映画評家・ミルクマン斉藤。その活動のスタートは、1994年『Meets Regional』への寄稿だった。以降、30年に及ぶ『Meets』『SAVVY』『月刊誌Lmagazine』をはじめとする、京阪神エルマガジン社の媒体で執筆した膨大な量の原稿を書籍化。ミルクマン斉藤と深いかかわりを持つ執筆陣によるコラムも収録。不世出の映画評論家である斉藤氏の集大成として、また90年代以降の、映画文化の貴重な記録集となっている。
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星沙たち、
¥2,200
版元:講談社 著:青葉市子 四六変型並製 176ページ 2025年05月刊 音楽のために、生きている。 青葉市子、はじめてのエッセイ集。 夢と現実が溶け合う、永遠に似た時間。 深い海に潜って見つけた、小さな創作のかけら。 「大雨みたいな拍手が聞こえる。 様々な人生のひとときを預かる、 ステージの袖で、深呼吸をしている。 どうか音楽よ、私たちを包んでと祈りながら。」
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アジア映画とは何か
¥5,280
版元:みすず書房 著:四方田犬彦 四六判上製 400頁 2025年4月16日 「アジアの少なからぬ地域では一党独裁や軍事政権、非寛容の政教一致が人々を不当な抑圧状態に置いているため、一見したところ何もかもが自由なように見える日本に比べ、はるかに困難な状況のなかで人間が生きることを強いられている。ではわれわれはなぜ、そのようなより過酷な生活から生まれてきたアジア映画を観ようとするのか。それは端的にいって、自分たちよりも強い人間を見たいからである。アジア映画がわれわれに訴えかけてくるのは、それが娯楽アクションであれ、メロドラマであれ、近代史を批判する社会派作品であれ、そこには自分たちよりもはるかに強く忍耐と寛容に満ちた人間たちの生き方が描かれているからに他ならない。強い悲嘆を知る者は、同時に強い歓喜を体験できる者でもある。困難な社会のなかで自分たちとはいったい何者であるかという問いを間近に突きつけられ、それに真剣に答えようとする人間が描かれているとき、そのフィルムは思いがけない強度を獲得する。よく探求する者はより大きな自由に到達する。より深い心の慰めを体験する。」(「アジア映画を観るということ」より) 過剰なまでの混沌と豊饒に魅惑されつづけた、60年に及ぶ身体的思考の集成。
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『LOCKET』 07 CINEMA ISSUE
¥2,200
SOLD OUT
発行元|EDIT BY BODY 編集発行人|内田洋介(編集・文・写真) 2025年4月10日発売 独立系旅雑誌『LOCKET』第7号は映画館特集です! コデックス装が復活&リソグラフポスター付き! 荒野はきっとここにある──明滅する世界を彷徨うように映画館を旅しました。インドでもっとも豪華な映画館から、建築の巨匠ゆかりの映画館へ。写真家はルーマニアで美しい瞬間を瞳に焼きつけ、ウクライナで爆発音に耳をすませます。 石川直樹、奥山大史、佐々木美佳、済東鉄腸、上川周作、フー・ティエンユー、児玉浩宜、塚田ゆうたなど豪華面々も登場。今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷による「心刷」です。第3号以来のコデックス装がカムバック。創刊10周年を記念してリソグラフポスターも投げ込みます。 真っ当でいてオルタナティブなインディペンデントマガジンが、いまここから荒野へいざないます。 ◉インド/ピンクシティに見る夢(土田 凌*表紙撮影) ◉インド/ル・コルビュジエが見た夢 ◉ルーマニア/おとぎの国のヴィクトリア(塩川雄也) ◉ジョージア/この国で、この部屋で、この映画で ◉トルコ/瞬きのアナトリア ◉ウクライナ/映画館が閉ざされた街で(児玉浩宜) ◉ボリウッドの東で喜怒哀楽(佐々木美佳) ◉追憶の映画館(アイザワディーン) ◉精神の荒野はどこにある(済東鉄腸) ◉ある男、映画館にて(上川周作) ◉ようこそようこそ映画館へ(jig theater、金星シネマ) ◉まちがいさがし 映画館篇(町田ヒロチカ) ◉隣の国の映画館(フー・ティエンユー) ◉ロケットペンダントの中には #1 ◉旅を書く(鈴木優香、中道智大、石川直樹) ◉背骨の旅人 #7(奥山大史) ◉いまではないいつか #3 ハワイ ◉雑誌発、ZINE経由、漫画行(塚田ゆうた) ◉創刊10周年記念投げ込みリソグラフポスター(Yunosuke)
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映画じゃないんだから、うまくいかなくても大丈夫。
¥814
版元:ポプラ社 著:ジェーン・スー/高橋芳朗 文庫判 287ページ 2025年4月刊 「正解のない人生」を私たちは生きている。 恋愛・結婚、キャリア、年齢―― ラブコメ映画を通して女性の生き方を語る! *本書は『新しい出会いなんて期待できないんだから、誰かの恋観てリハビリするしかない』を改題し、新たな対談を加えて、文庫化したものです 「枠からはみだして、自分の人生を手に入れる」 「自分のフィールドで自分の正義をまっとうする」 「愛を知ることは、痛みを知ることでもある」 ――ラブコメ映画をこよなく愛するふたりが、 おすすめの映画を語るなかで、人生で大切なものが見えてくる! 「明日もがんばろう」と前向きな気持ちになる対談集。 巻末にラブコメ映画カタログを掲載。
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ユリイカ 2025/4 デヴィッド・リンチ
¥1,980
版元:青土社 菊判/高さ 23cm 270ページ 2025年3月刊 喪の作業として デヴィッド・リンチという名前が想起させる疼きとはいったいなにか、それはある種の悪趣味の境域に、しかしあえかな夢をみせるようにお話を紡ぐ、リンチのお話はまさに脳裏の映像を照らし出す、『ツイン・ピークス』の再演は必然であったといえるだろう、だが、すべての必然が当然叶うわけではない。リンチの天啓である。いまひとたび、「夢みる部屋」の主人の語りに耳を傾けるとしよう。 特集*デヴィッド・リンチ――1946-2025 ❖未邦訳インタビュー デヴィッド・リンチとの対話――回顧録、自作を読み解くヒント、そして世界一美味しいチップスについて、監督自身が語る / デヴィッド・リンチ 聞き手=デヴィッド・マーキージー 訳=篠儀直子 ❖メモワール 天国より野蛮な場所で / 山中瑶子 いつからか気づけばリンチを観なくなっていた / 木澤佐登志 ❖エニグマを追って 変奏と解体――迷宮としてのデヴィッド・リンチ映画 / 北村匡平 耳・鍵・穴 / 佐々木敦 「変」な映画――考察と陰謀論の時代におけるデイヴィッド・リンチ / 入江哲朗 デヴィッドがひとり、またひとり / 柳楽馨 ❖詩 デヴィッドは一体何をした? / 広瀬大志 ❖(無)意識の彼方 デイヴィッド・リンチ 強度のモノフォニー / 斎藤環 「夢みる部屋」を超えて、あるいはデヴィッド・リンチ劇場 / 宮田勇生 異世界の存在を告げるものたち――恐怖、笑い、そして頼もしさ / 藤原萌 未生の幻視者デヴィッド・リンチ / 宮本法明 ❖オマージュされるもの シュルレアリスムの彼方へ / 風間賢二 ポップカルチャーにいきわたる「リンチ風」の魔法 / 辰巳JUNK ❖手触りについて ボタン・維納ウィーン・ハツカネズミ・アクアリウム etc... / 丹生谷貴志 デヴィッド・リンチの「拡張されたメロドラマ」 / 鷲谷花 貫く眼差し、歪んだ顔――『エレファント・マン』のナルシシズム / 長尾優希 ビデオ作品としての『イレイザーヘッド』の可能性 / 鈴木潤 ❖わたしたちとリンチ 記憶の中のデヴィッド・リンチ / 金井冬樹 デイヴィッド・リンチを引き裂く――フェミニズム/クィアの経験と、神秘的なミソジニー / 近藤銀河 ❖マテリアル・セリー 胎児よ 胎児よ 何故躍る――デヴィッド・リンチ『イレイザーヘッド』の音風景 / 長門洋平 ミュージックヴィデオ映画としてのデヴィッド・リンチ / 荒川徹 魔法の夜へ――『ブルーベルベット』における声の剥落と同性愛的欲望 / 髙村峰生 デヴィッド・リンチとファッションのアコード――ファッション表現のなかから「リンチ的」なものを嗅ぎ取る / 関根麻里恵 ❖夢がはじまる In Heaven, Everything is Fine――デヴィッド・リンチ主要作品解題 / 冨塚亮平 ❖忘れられぬ人々*42 故旧哀傷・中川一朗・五中D組群像 / 中村稔 ❖詩 たいせき / ローレル・テイラー ❖第30回中原中也賞発表 高村而葉『生きているものはいつも赤い』 受賞詩集より――パプーシャの家 山の目 絞める手を疑うこと 光の墓場に根を伸ばして 選評=カニエ・ナハ 川上未映子 野崎有以 蜂飼耳 穂村弘 ❖今月の作品 安原瑛治・ながさきふみ・有門萌子・柴田爽矢 / 選=井坂洋子 ❖われ発見せり 歴史、あるいは彼女の物語 / 松本夏織
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ユーミンと「14番目の月」
¥2,420
版元:平凡社 著:ラッセ・レヘトネン 訳:加藤賢/アニータ・ドレックスラー 四六判並製 224ページ 2025年3月刊 荒井由実と女性シンガー・ソングライターの時代 荒井由実時代のユーミンの楽曲と社会的な意義を、名盤『14番目の月』を主軸に、フィンランド気鋭の日本ポップス研究者が分析。
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イカ天とバンドブーム論
¥2,530
版元:DU BOOKS 著:土佐有明 四六判並製 320ページ 2025年3月刊 人間椅子から『けいおん!』『ぼっち・ざ・ろっく!』まで 雑誌『宝島』の変遷、 ナゴムレコード、バンドと演劇の蜜月、 韓国のバンドブームまで、 イカ天やその前後のバンド事情を網羅! YouTubeもTikTokもサブスクもなかった時代...... 人生を変えた 伝説の深夜番組『三宅裕司のいかすバンド天国』があった! スペシャル・インタビュー: 萩原健太、 佐々木敦、 KERA/ケラリーノ・サンドロヴィッチ、吉田アミ、成松哲、宮尾すすむと日本の社長(黒沢伸、宮尾益実) 巻末付録:「イカ天」ディスクガイド
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人が集まる、文化が集まる! まちの個性派映画館
¥2,200
版元 :PIE International 著:美木麻穂 A5判変型並製 192ページ (Full Color) 2024年11月刊 多様な形で発信を続ける、全国各地の魅力的な映画館88 全国各地で映画館が守り続けられていると同時に、新たな映画館も生まれています。昭和レトロ・モダン建築・廃校のリノベなど……本書では、ファン獲得のために地域コミュニティに密着し、様々な工夫を凝らす映画館をイラストと写真で解説。グッズや紙もの、海外のアートシネマなども特集します。 【掲載館】 御成座 / シネマ・デ・アエル / 本宮映画劇場 / シネマテークたかさき / 高崎電気館(高崎市地域活性化センター)/ 深谷シネマ / 国立映画アーカイブ / シネマチュプキタバタ / 下高井戸シネマ / Stranger / 早稲田松竹 / シネコヤ / シネマ・ジャック& ベティ / 高田世界館 / 新潟・市民映画館 シネ・ウインド / 上田映劇 / シネマスコーレ / 静岡シネ・ギャラリー / 伊勢進富座 / シネ・グルージャ / 元町映画館 / 豊岡劇場 / シネ・ヌーヴォ / ジグシアター / シネマ尾道 / 漁港口の映画館 シネマポスト / 萩ツインシネマ / あたご劇場 / キネマミュージアム / 小倉昭和館 / 玉津東天紅 / 本渡第一映劇 / 桜坂劇場 ほか
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あらがうドラマ 「わたし」とつながる物語
¥1,870
版元:303BOOKS 著:西森路代 四六版並製 2025年3月刊 ままならない日常に抗い、ともに生きていくために。 今見るべきドラマがここにある! 日本のみならず、香港や台湾、韓国のドラマや映画などといったエンターテイメントについて様々な媒体で執筆する筆者が、日々目まぐるしく変化する価値観や社会のあり方を敏感に捉えた日本のテレビドラマの中から23作品を厳選し、様々な切り口から書き尽くした一冊。 本書が生まれるきっかけにもなった、2024年話題沸騰の連続テレビ小説『虎に翼』の脚本家、吉田恵里香さんとの特別対談も収録!
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消息
¥1,980
版元:新潮社 著:小袋成彬 四六判変型 160ページ 2025年2月刊 2018年、メジャーデビューを果たしたあと、単身、イギリスへ移住した。SNSから距離を置き、エッセイを書くことで、自己と対話していた。直後、コロナ禍に襲われ、街はロックダウンへ。アルバム制作、22年のジャパンツアー、NYやヨーロッパへの旅、帰郷、軍事侵攻とガザでの虐殺への怒りetc.……2019年から24年までの記録と記憶。