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愛と孤独のフォルクローレ ボリビア音楽家と生の人類学
¥4,950
版元:世界文化社 著:相田豊 四六版上製 352ページ 2024/12刊 アンデス―アマゾンを往復し、出会った、孤独の思考 南米ボリビアで「新しい音楽」として興隆したフォルクローレ。個人の物語を愛し、他者の音を聴かず、堂々と嘘を楽しむ…。共に演奏し、木を伐り、考える中で導かれた、ポスト関係論の人類学。 ――「はじめに」より 彼らの人生のテーマを一言だけ取りあげることが許されるならば、それは「孤独」ということになるだろう。音楽家たちは、若い頃、家族にも背を向け、同じフォルクローレ音楽家たち同士の中ですら馴れ合わず、「自分」の探究を続けた。…… 本書は、私が三年半にわたり、ボリビアで聞き、時には自分自身もその中に入って経験した、フォルクローレ音楽家たちの物語を記述していくものである。彼らは、ボリビア全体にとっても激動だった時代を、とにかく軽やかに──あるいは軽薄とすらいえるかもしれないほどの軽さで──駆け抜けた。その軽快で、明るい「愛」と「孤独」を書くのが本書の目的である。…… 引き込まれる語り口。忘れられない名ゼリフ。驚きの展開。彼らのあまりに巧みな語りっぷりを通じて、普通の人の普通の人生がどれだけ面白いのか、私は見せつけられた思いだった。こうした経験があったので、私は、少しでも彼らの語りに近いものを自分で書いてみたいと思ったのだ。だから、この本は、通読できる民族誌を目指している。…… これまでの人類学にとって、「関係」という概念は揺るぎない重要性を持ってきた。それゆえ、関係以降にあるものを考えるというのは、極めて挑戦的な問いである。本書もまた──それがあまりに大きく、無謀な問いであることは承知の上で──「孤独」の側から人類学理論を刷新していくことを目指している。 音楽家たちが、とんでもなく新しい何かを愛し、目指したのと同じように。
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そっと 静かに
¥2,420
ハン ガン【著】/古川 綾子【訳】B6判/ページ数 192p 音楽との出会い、様々な思い出にまつわる歌、著者自身が作った歌…。韓国を代表する作家ハン・ガンの繊細な感性に触れるエッセイ集。「歌は翼を広げて、私たちの生の上へと滑り出す。歌がなくて、その翼で生の上へと滑空する瞬間すらもなかったら、私たちの苦しみはどれほど重さを増すだろうか」――本文より ハン・ガンが「書きたいのに、書けなかった」と回想する時期に生まれた本書には、音楽との出会い、さまざまな思い出にまつわる歌、著者自身がつくった歌について綴られている。著者の繊細な感性に触れるエッセイ集の初邦訳。
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女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選
¥1,980
版元:書肆侃侃房 著:北村紗衣 四六判並製 224ページ 2024年11月発売 「もうダメかも……」を「楽しく生きよう!」に変える、映画の力でサバイブするための100選 あのヒロインみたいになれたらいいな、私と同じだな、私とは違うけどステキだな……。 映画を見ることで、女性であること、少数派であること、自分自身でいることの楽しさに気づける。 もっと楽しく生きる準備をするために、あなたを待っている映画がきっとある。 クラシックな名作から近年の話題作まで、労働問題、恋愛とセックス、フェミニズム、クィア、人種、民族など、多様な視点から厳選した100本の映画ガイド
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最後のテレビマンに愛をこめて 「伊丹十三への13の質問」から13年
¥1,650
発行 13の質問編集室 編集協力 水本アキラ、谷口愛 デザイン イワフチメグミ 制作協力 浦谷年良、中村佑子、大西隼(テレビマンユニオン) 協賛:テレビマンユニオン 127×188/114p/ソフトカバー 2024年10月刊 映画監督/俳優/エッセイストとして知られる伊丹十三。あまりにも多彩な仕事を遺してきた彼だが、再放送や配信などがままならず、いまだ全貌が明らかになっていないのは、主に70年代をとおして活動した"テレビ・ドキュメンタリスト"としての伊丹の姿だろう。 そんな彼のテレビマン時代を共に歩んだディレクター/プロデューサーたちと若き伊丹ファンたちとの対談や、エッセイをまとめたリトルプレスがこの『最後のテレビマンに愛をこめて 「伊丹十三への13の質問」から13年』である。 伊丹流のTVドキュメンタリー作法を確立した『遠くへ行きたい』ほか、『欧州から愛をこめて』『天皇の世紀』『アートレポート』など数々の名作番組も仔細に紹介。
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長電話
¥3,080
SOLD OUT
著:高橋悠治、坂本龍一 発行:一般社団法人坂本図書 発売:バリューブックス・パブリッシング 価格:3,080円(税込) 225ページ 四六判 2024年8月刊 作曲家・ピアニストの高橋悠治と坂本龍一の対話を収録した幻の名著『長電話』 『長電話』は、1984年に坂本龍一主宰の出版社《本本堂》から最初に出版された、 作曲家・ピアニストの高橋悠治と坂本龍一の対話を収録した一冊です。 長電話で語られる内容は音楽や芸術の枠を超え、多岐に渡り、二人の軽妙な会話から飛び出す言葉の数々は大きな示唆に富むものでした。事実、この本は“長電話“という手法も含め、多くのアーティストに影響を与えることとなり、絶版である今では幻の名著と呼ばれるに至っています。
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ひとり ALTOGETHER ALONE
¥1,980
1990年代の終わり、過ぎ去りつつあった大衆で音楽を聴く時代を惜しみつつ、ひとりの時間をいかに大切に過ごすかを考え始めた人たちによるディスクガイド。新装復刊。 ー『ひとり ALTOGETHER ALONE』 ・・・・・・・・・ 著者:Gazzette 4(小林深雪・小柳帝・鈴木惣一朗・茂木隆行) / 出版社:誠光社 / 四六判 / 160P / モノクロ / 仮フランス装 クラブで踊るためでもなければ、ライヴハウスで騒ぐためでもない、ひとりの雰囲気を持つ音楽。かといってひとりよがりの、半径数メートル閉塞感もりもりのマニアックな選盤というわけではない。音盤収集学とレコード詩学を絶妙にブレンドしてカフェ・ミュージックを擬態し、よく知られた盤もあまり知られていない盤も何食わぬ様子で並み居る約500枚。みんなにとっては重要かもしれない再生回数だの影響力(インプレッション)だのといったあらゆる序列は、たった「ひとり」の前で完全に無効化する。
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VIDEOTAPEMUSIC『Revisit』
¥5,500
VIDEOTAPEMUSICのカセットブック「Revisit」、入荷しました。フィールドレコーディングで訪れた土地を「再訪」し、再構築された音楽たち(と言葉たち)。 ・・・・・・・・・ ㈱カクバリズム 日本国内の様々な土地でフィールドワークを行いながらの楽曲制作を行なっている VIDEOTAPEMUSIC が、これまで滞在制作で訪れた館林(群馬)、野母崎(長崎)、須崎(高知)、塩尻(長野)、嬉野(佐賀)に加え、地元である東京都東大和市の多摩湖を再訪(=Revisit)し、制作し生み出したもの。 音源(カセットテープ+ダウンロードコード)と、各地での滞在制作にまつわる記録/記憶を書き綴ったテキストを収録した全160Pの 書籍をVHSサイズの特製ケースにパッケージした限定プレス ” カセットブック” としてリリース 2024/6月5日発売
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南海5 特集:ジョナサン・デミの音楽、デヴィッド・バーンの映像
¥1,580
雑誌『南海』第5号 特集「ジョナサン・デミの音楽、デイヴィッド・バーンの映像 1980–1989」 【寄稿】大森さわこ 古賀弘幸 松永良平 遠藤倫子 J. Hoberman(翻訳=早川由真) 【対談】渡部幻 佐野亨 【インタビュー】ジョナサン・デミ(聞き手=大場正明) 【記事】80年代デミのVHS、デミのフィルモグラフィ、バーンの監督作品ガイド、サウンドトラック解説 ほか 【付録】デミとバーンを中心とした人物相関図 A5変型判(203 × 119 mm)/並製/160ページ
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いい匂いのする方へ
¥2,200
『いい匂いのする方へ』 とてもいい。 ふわふわしたモラトリアム時代の美しさをとらえた『昨日・今日・明日』も、ソロになった「ありのまま」の自分をみずみずしく書いた『虹を見たかい?』もとっても好きな本で、数えきれないほど読み返した。 けどここには、生活やお金や家族や仕事といった「重力」がだいぶ重たくのしかかってもなお、美しく、やさしく、チャーミングな曽我部恵一の姿があって、とてもとても感動的だと思う。 ソロになって以降の彼のキャリアは、「インディペンデント」である事を誰よりも強く体現し、継続していて、かつ3人の子どものシングルファーザーでもあって、強靭すぎるでしょ…と何処か遠くに感じることもあったのだけど、この本を読むと、タフでリアリストではあるんだけど、同時に夢見がちでメロウで寂しげな部分も失われていない。 そんなところが、いろいろくたびれてしまった自分にすんごく刺さりました。ピュアで、ふわふわした美しさもいいけど、ボロボロになっても輝いている、というのが本当の美しさだなぁ、と。 ・・・・・・ 将来の夢は幸せになることだ。ずっとそうだ。変わらない。幸せでいるイメージがある。そこに一歩ずつ進んでいく。 ー『いい匂いのする方へ』(曽我部恵一) ・・・・・・・・・ 曽我部 恵一 (著) 「好きなこと、素敵な予感のする方へと歩いてきただけだ」―― イヤなことから逃げても、幸せに生きるやり方がある。 やってみたら、自分のやり方が見つかる。 みんなそれぞれ、性分に合った生き方をすればいい。 ミュージシャン、カレー店オーナー、シングルファーザーとしての今。 たっぷりの喜びと苦しみ、人生観をつづった待望のエッセイ集。 その表現はみずみずしく詩的で、なにより心がある。 働き方や子育てに思い悩んだときにも きっと新たな視点をくれる。一歩を踏み出す力をくれる。 出版社 : 光文社 (2023/1/26)