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傷つきのこころ学 NHK出版学びのきほん
¥825
著:宮地尚子 版元NHK出版 A5判 112p 2024/11刊 人と人との距離感が変わりつつある現代では、誰もが多くの「傷つき」を経験する。自分と他者はなぜ傷つき合い、それはどのように癒やせるのか。トラウマ研究の第一人者が現代に特有の「傷つき」の背景を分析しながら、数十年培ってきた専門的知識を初めて私たちの日常生活に落とし込んで解説。
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謎の症状 心身の不思議を東洋医学からみると?
¥1,980
本書を読むと、謎の症状の改善法がわかるだけでなく、東洋医学的な心身の問題の読み解き方を知り、養生の実践に活かすことができます。 ー『謎の症状 心身の不思議を東洋医学からみると?』(若林理砂) 著・文・その他 若林理砂 病院に行くほどではないけれど、ちょっと困る。 □歩くと体がかゆくなる □疲れるとジャンキーなものを食べたくなる □マニキュアを塗ると息が苦しくなる…etc. そんな64の症状を、人気鍼灸師が医学古典を元に解説&アドバイス。 本書を読むと、謎の症状の改善法がわかるだけでなく、東洋医学的な心身の問題の読み解き方を知り、養生の実践に活かすことができます。 私たち鍼灸師が「謎の症状」に遭遇する確率は非常に高く、おそらく医師よりもかなりの高頻度だと思われます。理由の一つが、問診にかける時間の長さです。東洋医学ではさまざまな訴えをこと細かに聞いて、それらを総合して治療方針を決めるのです。なぜなら、まったく関係がないように見える症状であっても、同じ根っこを持っていることが多々あるからです。(…)。体にまつわる「なんじゃこりゃ?」に東洋医学がどんな答えを出していくか、楽しんでいただければ幸いです。――「はじめに」より マイオーダーシートに追加 出版社(メーカー名) ミシマ社 本体価格(税抜) ¥1,800 発行日 2024/5/17 頁数 256 判型 46
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ぼけと利他
¥2,640
ここ数年、ケアに関する本が存在感を増しているのには気づいていたけれど、自分が介護(という狭義のケア)の当事者ではないこともあって、正直いまいちピンと来ていなかった。 でもこの、ひたすら思考が刺激される素晴らしい往復書簡を読み進めるうち、少しずつ、いまケアについて考えることの重要性がわかってきたように思う。 相手を思い通りに動かそう… 人々のニーズを刺激してモノを買わせよう… そんなふうに私たちの社会には、計画や思惑、ひいては経済合理性に沿って人を理解したり、動かそうとする力が強く働いているように思う。行動経済学とか、流行ってますし。 でも、ボケを持つ人にはそういった計画や思惑は通じない。 彼らと向き合うには、偶然や余白、溜め、そんなものに身を任せ、過去から未来に向かう直線的な時間軸は捨て「いま・ここ」で起きていることに集中し、同時に身体や場に蓄積する長い時間に思いを馳せ、他者と身体感覚が「ズレながらシンクロする」…そんな、現代社会を生きる私たちとは異なるあり方が求められるよう。 そしてそこには、疲弊したわたしたちの社会を考え直すヒントが確かにあるように思う。そういえば、小川公代さんも『ケアの倫理とエンパワメント』の中でこんなふうに言っていた。 近代社会にとって、あるいは資本主義社会にとって、「ケアの倫理」が”異質”だからこそ、今の行き詰まった社会の状況を変えていく原動力になると信じている。 他者は思い通りになどならない。そういう地点から、どうやって他者と共に生き、どういう社会を作っていくかを考えるヒントが、この本にはたくさん詰まっているように思う。 ・・・・・・・・・・ きっと、「わたし」を構成するものは、私が思う以上に多様に満ちています。多幸感に包まれた深いぼけに触れることがよくあるのですが、それは、「わたし」を構成する多様なものの存在と交感しているのではないでしょうか。 ー『ぼけと利他』(伊藤亜紗・村瀬孝生) ・・・・・・・・・・・・ 伊藤亜紗 (著), 村瀨孝生 (著) ぼけは、病気ではない。 自分と社会を開くトリガーだ―― ここを出発点に始まった、美学者と「宅老所よりあい」代表の往復書簡。その到着点は…? 二人の「タマシイのマジ」が響き合った、圧巻の36通。 自分のしたことが本当の意味で相手のためになる、というのは、おそらく私たちが思うよりもずっと不思議で、想定外に満ちた出来事なのでしょう。ほとんど、奇跡だと言ってもいい。――伊藤(はじめに) お年寄りたちは、思想信条に依らないアナキズムと、人格や宗教に依らない許しを発揮し、場をつくり始めると言えるでしょう。そのように時折シンクロします。大方は揉めながらバラバラのままに一緒にいる。いるしかない。なんか、まじめで滑稽でしょ。好きなんです。――村瀨(3通目) 出版社 : ミシマ社 (2022/9/15)