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【サイン本】私という猫 完全版

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イシデ電 (著, イラスト)

2007年から2019年にかけて著者ブログで描かれた『私という猫』。
手塚治虫先生における『火の鳥』のような、著者渾身の畢生の一作です。

本作は、冒頭に引いたように「もしも私(著者)が猫だったなら」というモノローグから始まるものの、「人間の知識で窮地を脱する」的ファンタジー展開は一切ありません。
むしろ、著者の前世が野良猫であったかのような、リアルな野良猫社会が描かれます。

野良猫「私」の生活は、マンガならではのダイナミズムに満ち溢れています。
その理由は、野良猫のリアルがそうであるからなのか。
あるいは、著者がリアルではなく、リアリティを帯びた物語を描いているからなのか。
猫に詳しくないヒトの担当者にはわかりかねますが、このマンガには、人間の心を揺さぶる強い力があります。

そして、その力の立脚点は、冒頭のモノローグにあると考えます。

本作を読まれて、「自分が猫だったら」と考えたとき、主人公「私」の過酷な猫生と、自身の人生を重ね合わせる方もいるかもしれません。
実は「もしも私が猫だったなら」という設定は、内容のために考えられたものではなく(その理由は著者あとがきに書かれています)、実際に物語は人間の「私」と無関係に進んでいきます。
ですが、そんな本作は「もしも私が猫だったらば」と描き始めた時点で、こう終わらせると著者が決めていたかのようなラストを迎えます。
また完結に至る道中には「ただ生きること」の価値や美しさが織り込まれています。

そんなマンガが、人間と猫を重ね合わせた始まりと終わりになっていることで、より読者に訴えかける力を獲得している。そして社会情勢が年々厳しくなる中、結果的には今こそ読まれるべき作品になっている――と考えます。

とはいえ、野良猫「私」の猫生は、ただ辛いだけのものではありません。
かわいい内容を期待して読むと、喜怒哀楽を全身に浴びて火傷するような異形の猫マンガですが、喜も楽もあります。
「私」とその仲間たちの躍動感溢れるアクションや、コミカルな掛け合いも盛りだくさんです。
厳しくも楽しい、悲しくも美しい、唯一無二にして空前絶後の猫生讃歌。ぜひ、ご一読ください。

※本書の売上の3%は、保護猫活動や地域猫活動を行うNPO法人に寄付されます。

出版社 ‏ : ‎ ことさら出版 (2024/11/1)
発売日 ‏ : ‎ 2024/11/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
コミック ‏ : ‎ 528ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 490996701X
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4909967015
寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 3.5 x 21 cm

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