虫坊主と心坊主が説く生きる仕組み
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版元:実業之日本社 著:養老孟司 名越康文 四六判並製 240p 2024年11月刊
仕事、成功、世の中、自分、死の圧倒的現実を、静かに説き明かす対談!
「やりたいことっていうのは仕事じゃねえよ」
「死んでんのかな、ほんとに」
-養老孟司
「成功すればするほど苦しくなるんじゃないかな」
「みんな自分の願望の充足のために現実を利用しようと躍起」
-名越康文
この本では、私たちが日常で感じる「わけのわからなさ」に対する洞察が交わされています。「お経は答えそのものである」との名越さんの言葉から、対談では様々な生きることの出来事が話題に上がります。
名越さんによると、人間は現実を見ずに幻想を追いがちで、その結果、不必要に動揺したり悲しみや怒りを感じたりしているそうです。養老先生の役割は、そんな人々に「現実はこうだ」と示してくれることです。その結果、心が安定するのだとか。また、お経は私たちの抱える様々なもやもやをスッキリさせてくれるものであり、人々の幸せを願いながら、真の教えを伝えているとのこと。
名越さんと養老先生が何を語っているのか、それは社会を変えようとする意図ではなく、あくまで彼らの「らしさ」が反映された対談となっています。そして、お二人は対談が人々に何かの教訓を与えるとは考えておらず、ただお経のように心に響く何かを提供したいと願っています。
この対談を通じて、読者は日常生活の混乱や不安から一時的にでも解放され、新たな視点で生の謎に思いを馳せる機会を得られることでしょう。生きることの本質に迫る試みとして、名越さんと養老先生の言葉に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
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