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あしたから出版社 (ちくま文庫)

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夏葉社さんのお仕事は、仕事の根底にある動機とか誰に向けてというベクトルが、一般的なそれとはどこか違うなという気がする。そして、ハッとするような素晴らしい仕事をしている人は、そういう根っこの部分が他とは何か違うように思うのだ。

この本を読んでまずおもしろいなと思ったのが、パッとしない不器用な青春時代を送った島田さんが、ついに自分がしたい事を見つけた!という勇ましい感じは全然なくて、自分がやらざるを得ない仕事に出会ってしまった、というか、何か大きなものにその仕事をさせられてる、というどこか中動態的(?)な態度でお仕事をしているように見えるところ。

あと、目立たず、声も上げず、でも隅っこで世界を支えているような人たちに寄り添える不思議な佇まいがあるなぁ、と。この本でも、チラッと出てくる名もなき人たちがとにかく愛おしくて、そういう人たちを気にかけているさまが美しいなと思いました。

なんだか、そういう細部にこそ、夏葉社さんの素敵な佇まいの秘密があるのでは、と思いました。
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島田 潤一郎 (著)

本当は就職をしたかった。でも、できなかった。
33歳のぼくは、大切な人たちのために、一編の詩を本にすること、出版社を始めることを決心した──。

心がこもった良書を刊行しつづける「ひとり出版社」夏葉社の始まりから、青春の悩める日々、編集・装丁・書店営業の裏話、忘れがたい人や出来事といったエピソードまで。生き方、仕事、文学をめぐる心打つエッセイ。「四五歳のぼく」など新たに2篇を増補し文庫化。
解説=頭木弘樹 装画=望月ミネタロウ

著者について
島田潤一郎 (しまだ・じゅんいちろう)
1976年高知県生まれ、東京育ち。日本大学商学部会計学科卒業。大学卒業後、アルバイトや派遣社員をしながら小説家を目指していたが、方向転換。2009年9月に出版社・夏葉社を東京の吉祥寺で創業した。著書に『古くてあたらしい仕事』(新潮社)、『父と子の絆』(アルテスパブリッシング)、『90年代の若者たち』『本屋さんしか行きたいとこがない』(岬書店)がある。

出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2022/6/13)

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