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香川にモスクができるまで

¥1,980 税込

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この本の魅力をお伝えするために、何よりまず言っておきたいのは、兎にも角にも「とんでもなくおもしろい」という事。

出てくる人たちはどこまでも人間くさくチャーミング。フィクションよりもドラマチックな出来事が次々起き、思わず笑ってしまう細部に満ちてる。そして何より、こんなにも深い情熱、他者への優しさ、共同体の結束は、いまの私たちの社会ではなかなか見れないものだな、と思う。

文字どおり、香川にモスクを建立しようというムスリムたちを追った一冊なのだけど、並走する著者が、ムスリムの知恵やどっしりした人間性に深く感銘を受け、自分自身も変わっていく…という過程がすばらしい。そして、この本を読んでいる私たちも、同じように自分自身を見直し、変容せざるを得ない。本当の共生とは、他者から学び自らを変容する営みなのだな、と。

「他者」と共に生きるとはどんな事かを、こんなに肌感覚で感じられる本はなかなかないのでは、と思いました。

あと、ちょっと変な感想ですが、私たちが失ってしまった謙虚で寛容な人間性と、深い共同体の知恵を思い出させてくれる…という意味で、渡辺京二の『逝きし世の面影』や宮本常一の『忘れられた日本人』のような読後感を持ちました。
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岡内大三(オカウチダイゾウ)
ライター/編集者。香川県在住。1982年生まれ。海外居住やバックパックでの旅を通じて、異文化に触れてきた。2011年に東京の出版社を退社し、フリーランスに。移民、少数民族、難民などを取材し、ノンフィクション記事を執筆。土着的な音楽や精神世界などにも興味を持ち、国内外で取材を続けている。近年は文章に軸足を置きつつ、リサーチをベースにした映像作品も制作。身体表現や生け花などのパフォーマンスをメディアと捉えなおし、ストーリーテリングの手法を模索している。
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日本で暮らす移民は増え続けている。香川県には、2022年時点で約800人のインドネシア系ムスリムからなるコミュニティーが存在するが、信仰のための施設《モスク》はまだない。 信仰にとってモスクとはどのような存在なのか? そもそもイスラム教とはどのようなものなのか? モスク建立に奔走する長渕剛好きのインドネシア人フィカルさんとの出会いから、著者は祖国を離れ地方都市で暮らす彼らのコミュニティーに深く関わるようになっていく──。
出版社 ‏ : ‎ 晶文社 (2023/1/26)

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