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ヤンキーと地元
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版元:筑摩書房 著:打越正行 文庫判 368頁 解説岸政彦 2024/11/07刊行
あまりのおもしろさにページを捲る手が止まらず、気がつけば一日が終わっていた。
そして圧倒された放心状態で岸政彦さんのあとがきを読んでいたら、ハタと我にかえり気づいた。そうだよ!そもそもこんな本が書かれたこと自体とんでもないことだと。
沖縄のヤンキーの中に「パシリ」として入り込み、暴走に原付で追走し、イジられパシられ、博打で金を巻き上げられ、おなじ建築現場で一緒に働き、キャバクラの撤収に駆り出されながら、長い長い時間を一緒に過ごす。そうやって信頼を得ながら、彼らのリアルな声を聞きだし、生活史を紐解いていく。
そんなこと、普通できない。なんか、研究者の範疇を超えているというか…
でも、そうして拾い集められたヤンキーたちひとりひとりの言葉、彼らの生き方、そこに横たわる暴力的で残酷な構造には、ただただ圧倒される。男社会、沖縄、ヤンキーという共同体、そこにいる女性、暴力の連鎖、搾取の構造…あらゆることに対する解像度がグッとあがる。そして、出てくる一人一人が本当に忘れられなくなるという感じがする。
本書にも何度もでてくる上間陽子さんの『海をあげる』と、併せて読んでほしい。お互いが欠けていたピースを補完し合って、ひとつの大きな絵が見えてくるような2冊だと思うから。
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