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「海のむこうで」BOXセット
¥7,150
【商品について】 M.B.ゴフスタインが出版した初期の傑作「ACROSS THE SEA」の日本語版に加えて、オリジナル(英語版)の復刻版を一緒にした、特別なボックスセットです。「ACROSS THE SEA」は、傑作とされながらも日本では未刊行となっていた幻の作品。私たちトンカチはこの夢見る傑作のタイトルを「海のむこうで」とし、女優の石田ゆり子さん初の翻訳で、みなさまにお届けいたします。 日本語版の翻訳は絶対、石田ゆり子さん!と最初から思っていたら、その想いがミラクルで通じました。これは石田さんにとって初めての翻訳。彼女は実に堂々とした翻訳を完成させ、実に潔くその手から離し、私たちに渡してくれたのです。 [ BOXセットの内容 ] ・「海のむこうで」(日本語版) ・「ACROSS THE SEA」オリジナル復刻版(英語) ・「ミラクルな手紙」(ゴフスタインのお母さんの手紙のレプリカ) 【著者について】 M.B.ゴフスタイン1940年、アメリカミネソタ州セントポールに生まれる。大学卒業後、ニューヨークに移り絵本作家として活動を開始。1966年に最初の絵本を出版。シンプルな線、スピリチュアルで哲学的なストーリーが児童書の枠を越えて影響を与える。1989年以降は小説を執筆。晩年は自然や天国についての物語や詩を書いた。2017年77歳の誕生日に没。 【訳者について】 石田ゆり子。1969年10月3日生まれ。東京出身。女優。 著者 M.B. ゴフスタイン 翻訳 石田ゆり子 発行者 勝木悠香理 発行所 株式会社トンカチ BOXサイズ(mm) W194 × H230 同梱内容 ・オリジナル復刻版(英語) × 1冊 ・日本語版 × 1冊 ・購入特典:ゴフスタインの母親が贈った手紙のレプリカ オリジナル復刻版(英語) サイズ(mm):W140 × H172 本文40P 日本語版 サイズ(mm):W173 × H213 本文64P ハードカバー(クロス貼り) ISBN 978-4-910592-08-4 初版発行日 2021年6月15日
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第1巻「パン屋再襲撃」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,760
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第2巻「かえるくん、東京を救う」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,760
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第3巻「シェエラザード」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,980
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第4巻「バースデイ・ガール」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,760
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第5巻「恋するザムザ」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,760
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,760
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第7巻「七番目の男」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥1,760
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。
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HARUKI MURAKAMI 9 STORIES 第8巻「眠り」ー漫画パンドデシネで読む村上春樹9巻完結
¥2,640
村上 春樹 (著), Jc ドゥヴニ (著), PMGL (著) 出版社: スイッチ・パブリッシング 「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」は村上春樹の9つの短篇小説を、フランス人アーティストのJcドゥヴニとPMGLが漫画化するシリーズ作品です。 もともと村上春樹作品の大ファンであった2人の作者の強い思いで実現したこのシリーズ。彼らは原作を深く読み込んだ上で、独自の視点とこだわりを自分たちの作品に織り交ぜていき、まったく新しい村上春樹作品を提示してくれます。原作と読み比べながらその解釈を味わうもよし、初めて出会う村上春樹作品のきっかけとして手に取るもよし、子どもから大人まで様々に楽しめる作品群です。 フランスの漫画はバンドデシネと呼ばれ、その多くは大判のハードカバー、そしてページごとに統一されたカラーが特徴で、本作もその形式が魅力となっています。また、作品ごとに工夫され変化に富んだ絵のタッチや遊び心のある細部の描き込みなど、時間をかけて読み込むほど発見があるはずです。 原作は『神の子どもたちはみな踊る』などに収録された村上春樹の代表的短篇小説から、編訳アンソロジーに収録された隠れた名作まで、バラエティ豊かな選りすぐりの9篇をラインナップ。世界に先駆けて日本の読者におくる、新しい村上ワールドをぜひお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・・ PMGL Pierre-Marie Grille-Liou(漫画)1980年フランス・リヨンのそばで生まれ、88年からバンド・デシネを描きはじめる。98年にファンタジーとSF漫画の雑誌『Chasseur de Rêves』でデビュー。以降様々なアンソロジー集に短編漫画を掲載している。また60-70年代のレコード・ディガー、クラブDJとしても活動中。 facebook.com/pieremarie.grilleliou instagram@koffignato captainehadoken.bandcamp.com Jc ドゥヴニ Jc Deveney(翻案)1977年南フランス・イエール生まれ。歴史や文学を学んだ後、リヨンで活動。脚本家として様々な出版社や幅広い世代の作家とコラボレーションを行なう。また、作家活動の支援をするグループ「Emanata」やリヨン・バンドデシネ・フェスティバルと共に展示の企画も手がける。漫画、イラストレーション、アニメーションの学校で翻案や演劇学を教えている。 村上春樹 Murakami Haruki(原作)1949年京都生まれ。作家、翻訳家。『騎士団長殺し』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『女のいない男たち』『1Q84』など小説を多数発表。著書に『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』『職業としての小説家』柴田元幸との対談集『本当の翻訳の話をしよう』など。最近の訳書にスコット・フィッツジェラルド『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』がある。 ・・・・・・・・・・・・ 第1巻「パン屋再襲撃」 夜中2時前に突然生じた竜巻のような圧倒的な空腹感は、僕にパン屋襲撃のことを思い出させた。その話を妻に聞かせたことが正しい選択だったのか、僕にはいまもって確信がもてない。そして夫婦はパン屋を再び襲撃するため、真夜中の街へと繰り出す——。 第2巻「かえるくん、東京を救う」 “目に見えるものだけが本当のものとは限らない” 平凡な中年サラリーマンの「片桐」の元に突如現れた「かえるくん」。なんの取り柄もない片桐に、かえるくんは自分とともに東京を救ってくれと頼みます。戦う相手は東京の地下に眠る「みみずくん」。眼前に迫る未曾有の危機に、片桐とかえるくんはどう立ち向かうのか――。 第3巻「シェエラザード」 週に二度「ハウス」の中で時間を共有する羽原(はばら)と彼女。前世の話、少女時代の秘密……。一度性交するたびに彼女はひとつ不思議な話を聞かせてくれる。まるで『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように。 第4巻「バースデイ・ガール」 20歳の誕生日にレストランでアルバイトをする主人公は思いがけずオーナーと不思議な時間を過ごすことに。プレゼントとしてたった一つだけ“願い”を叶えてくれるというオーナーの提案に彼女は何を望むのか。一度しかない人生の中で無数に訪れる選択と後悔。誰もがふとした時に振り返る自分の人生と幸福の味わい深さが胸に残る。 第5巻「恋するザムザ」 主人公は「目を覚ましたとき、自分がベッドの上でグレゴール・ザムザに変身していること」を発見する。ここがどこなのか見当もつかない中、家を訪ねてきた鍵修理屋のせむしの娘と出会い、彼女に本能的な好感を抱き、「また会いたい」と心から願うように……。無垢な主人公が、世界と出会い、人と出会い、恋に落ちる。ちょっと奇妙で、でも美しい。珠玉のラブ・ストーリー! 第6巻「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 “夫はそこで消えてしまったのです。煙のように——” 自宅マンションで忽然と姿を消してしまった失踪人の妻からの依頼を受け、主人公の“私”は調査をはじめた。彼はどこへ消えてしまったのか、なぜいなくなってしまったのか。マンションの階段で出会う奇妙な住人たちとの何気ない会話から事件に迫る。失踪人を捜すという行為をとおして、“私”が本当に捜しているものとは。 第7巻「七番目の男」 「その波が私を捉えようとしたのは、私が10歳の年の、9月の午後のことでした」。 男が語り始めたのは、少年時代に体験した海辺の小さな町を襲った台風の日の出来事。大波によって目の前で親友のKを失った彼は、長い間トラウマに苛まれ続ける。40年以上を経たある日、彼は親友の描いた一束の絵と再会することに――。 自らの一生を揺るがしてしまうほどの恐怖や悲しみに襲われた時、あなたは目を背けるか、それとも向き合うか。高校の国語教材にも採用された傑作短篇がついに漫画化。 第8巻「眠り」 信頼のおける夫と息子とともに、幸せな、しかし変化のない繰り返しの日々を過ごすひとりの主婦が、ある晩を境に眠ることができなくなる。昼夜覚醒し続け、読書に耽り物語の世界に没入する彼女の変化に、周囲の誰ひとりとして気がつくことはない。そして眠れなくなって17日めの夜——。 第9巻「タイランド」 人生の息抜きとして、さつきはタイで休暇を取ることに。滞在の最終日、ドライバーのニミットに導かれ出会った老女から、さつきの身体の中には長い間抱え込んできた“石”があると告げられる。過去に向き合うこと、そして生きることの意味を問う珠玉の一篇。 約4年半続いた本シリーズの最終巻。『神の子どもたちはみな踊る』に収録された短篇小説を漫画化。漫画家のPMGLが実際にタイへ訪れた体験が、街や人物の描写にも活かされている。